デジタルパンフレット『悲しみをきく石』


本日はご来場いただき誠にありがとうございます。多くの方のご支援を賜り、ここに『悲しみをきく石』を開催できますことを心より感謝申し上げます。
2020年、全世界中の人々がパンデミックの影響を受け、芸術界も大打撃を受ける中,世界のアーティストたちは、クリエイティブなアイデアで作品を創り続け、力強く社会に発信し続けており、その姿に勇気をもらいました。同時に、私たちにとってあたりまえのことであった“表現する機会”を失ったことで、自身の今までの活動を振り返ることとなり、いかにして[芸術]を通して学びや人間関係を得てきたか、また芸術に助けられてきたか、ということに気がつきました。
そんな芸術の灯を絶やさないために、<今>だからこそ何かできないかと自問し続け、海外で芸術を学んできたメンバーを中心に,神戸大学で芸術を学ぶ学生や、若いアーティストの仲間と、今回のコンテンポラリーダンス公演を開催するに至りました。
本作品は「踊り,音楽,美術の融合」であり、私たち一人ひとりの新たなアートへの挑戦でもあります。限られた中でひとつの作品を[創る]ということができたのは、出演者一人一人のの才能と努力に加え、公演開催を応援してくださったすべての方々のおかげです。本日の開催にあたりコロナ禍にもかかわらずご支援ご協力を賜りましたみなさまをはじめ、すべての方々に厚く御礼申し上げます。
90分間、「悲しみをきく石」の世界をどうぞ最後までお楽しみください。
企画・演出・振付 楢崎如乃
ごあいさつ
2020年3月、世界のロックダウン中に,当時海外にダンス留学していたメンバーたちが、オンラインでのコミュニケーションを機に発足したコンテンポラリーダンスのプロダクショングループです。
美術・音楽・電子工学等とコラボレーションした総合芸術としてのダンスを目指しています。
現在は多様な文化的背景を持つ多様なアーティストが集い、神戸から世界に向けて創作活動を行っています。
日進月歩
について
神大Art Project
について
神戸大学国際人間科学部発達コミュニティ学科で芸術について学ぶ学生を中心に、コンサート等の芸術関連イベントを自主企画・運営する団体です。
音楽・ダンス・美術を融合させた様々な舞台を通じて、グローカルに芸術の魅力を発信しています。
イベントの企画から当日の運営まですべて学生・院生のみで行っています。

「人々は石に向かって言えない悲しみや苦しみを打ち明ける
石はそれをじっと聞き,言葉や秘密を吸い取ってくれる」
ーペルシャ神話「忍耐の石」よりー
何が正解かわからない,すべてが変化の中にいるそんな時代に
「悲しみ」や「怒り」という強い感情を,
私たちはどのように捉えて生きてゆくのであろう?
ダンス×音楽×美術がコラボレーションするアートで,
社会や世界,人に対して,どのようなエネルギーを発信できるのか,
「今」やることへの葛藤を抱きながらも,
世界へ向けた挑戦としてのコンテンポラリーダンス公演がいざ開幕.
#art #sustainable #contemporarydance
悲しみをきく石










SDGsへの取り組み
世界的にも男性振付家や男性ダンサーが活躍し重用される風潮が強い中 、私たちは男女関係なく互いに尊敬しあいながら男女協働で本公演を作り上げます。
特に日本では、アーティストや芸術関係者がひとつの職業としての認識が薄く、アートを享受する人々や社会によって充分な対価を支払われていないケースも多いです。その状況が芸術・文化の持続可能性を阻害すると考え、私たちはアーティストなどが一般に認められる職業として成り立つ社会の実現を目指します。
アートのイベントなどでは、ほとんど必ず紙媒体でのパンフレットやチラシ・チケットなどが制作されますが、その大半は十分に見られることもなく捨てられたり、イベントが終わると同時にゴミになってしまいます。私たちは紙の無駄遣いを防ぐため、チケットや当日パンフレットを全てデジタル化し、このスタイルが芸術イベント等の新しいスタンダードとなることを支援します。
ダンス公演で必要となる舞台セット(大道具・小道具等)や衣装について、世界のアパレル業界の倫理的な問題や、コロナ禍の病院での物資不足などを鑑み、本公演で必要な舞台セットや衣装を、古着などの不要品によって制作し、人権にも環境にも配慮した「誰かを思いやる社会」「廃棄物という観念のない社会」の実現に取り組みます。
徹底的な感染症対策のもと、心身ともに豊かになるダンスを創作するだけでなく、本公演に向けて行ったクラウドファンディングのリターンの一部に出演ダンサーによるお家でできるエクササイズ動画を作成するなど、人々の健康的な生活に貢献します。

本公演は出演者だけでなく、当日までのすべての関係者がより良い公演のために年齢や立場などの垣根を超えて意見を出し合い、創作活動を行っています。
黒字分の寄付先団体について
NPO法人 DEAR ME