デジタルパンフレット
『Vivre! People!』(ビーブル! ピープル!)

本日は、パフォーミングアート公演『Vivre! People! (ビーブル! ピープル!)』にお越しいただき、誠にありがとうございます。この空間で、みなさまとこのかけがえのない瞬間を共有することができること、大変嬉しく思います。
パンデミックや戦争をきっかけに、「今日を生きる」という感覚に向き合う機会が増えているのではないでしょうか。世界のどこにいて、何をして、誰といたとしても、人間は、食べて、寝て、存在しようとします。そのために、誰かが手を差し伸べてくれたり、誰かに手を合わせたりする瞬間に、人は心の中に光を感じます。
私自身が、今日この舞台に立てるのも、食べて、寝て、存在するために、様々な人のぬくもりに触れて、生きてこられたからです。
本公演は、「どうやって今日を生きているんだっけ?」ということをテーマとし、人が命をつないでいく感覚に、目を向け、作品が構成されています。第1部「寝ること」、第2部「食べること」、第3部「存在すること」に関する作品を、国内外で活躍するダンサー・振付家が創造した踊りと多様な視点で奏でられる生演奏でお届けいたします。
パンフレットの両面のモチーフを飾っていたのは、神戸大学附属特別支援学校に在籍します、足高太輝さんの作品です。彼の作品からインスピレーションを受け、本公演のテーマが決まりました。ありがとうございます。
こうして、芸術を通して世界と繋がり、公演を創ることができるのは、出演者スタッフ一人一人の才能と努力に加え、公演開催を応援してくださったすべての方々のおかげです。延期となった本日の公演開催にあたりご支援ご協力を賜りましたみなさまをはじめ、すべての方々に厚く御礼申し上げます。
『Vivre! People! (ビーブル! ピープル! )』の演奏とコンテンポラリーダンスの世界をどうぞ、最後までお楽しみください。
演出・振付 楢崎 如乃
ごあいさつ
Movement Art 日進月歩について
2020年3月、世界がロックダウンの中、当時海外にダンス留学していたメンバーが、オンラインでのコミュニケーションを機に発足したコンテンポラリーダンスをメインとするプロダクショングループです。
美術・音楽・電子工学等とコラボレーションした総合芸術としてのダンスを目指し、神戸から世界に向けて創作活動を行っています。

昨年に上演したオリジナル作品
『悲しみをきく石』

毎日いろんなことがある。コロナも戦争もある。
でも、みんな、生きるために生きている。
「日本人外国人障害者健常者」
この呪文がとき明かされるのは、いつだろう。
何かを見たり聞いたりして、こころを共有する時
魔法は解かれるのだろうか。
落ち着く音、怖い音
嬉しいエネルギー、悲しいエネルギー
ちゃんと感じてる。
わたし、今を生きてるから!
「食べること」「寝ること」「存在すること」をテーマに
音楽家とダンサーたちが、キュッと心に染み入る時間を織りなします
Vivre! People!
(ビーブル! ピープル!)
Program



1. recurring dreams
チャイコフスキー ピアノ三重奏曲 作品 50 より 第2楽章 から 主題、第 1 変奏、第 9 変奏、第5変奏、第 11 変 奏
Tchaikovsky Piano Trio a-moll Op.50 II. Tema Con Variazoni Tema, Var.1, Var.9, Var.5, Var.11
演奏:Vn. 岩井 夏葵 Vc. 小林 ゆずか Pf. 藤木 あやめ
振付:舞羽
出演:青柳美乃里、伊地知彩光 、中津文花、楢崎如乃、松倉祐希
2. Pattern
ビゼー オペラ『カルメン』より 「第3幕への間奏曲」
Bizit ‘Entr'acte’ de “Carmen”
演奏:Fl. 村上萌子 Cl. 金原璃子 Vn. 岩井夏葵 Vc. 小林ゆずか Pf. 藤木あやめ
振付/出演:伊地知彩光
3. 睡魔
コハーン ファイドマン風演奏会用小品 第1楽章
Kohán Konzertstück á la Feidman 1st Mov.
演奏:1stCl. 岡本 直樹 2ndCl. 金原 璃子 Pf. 野見菜奈美
振付/出演:中津 文花
4. 思慕の青
コハーン ファイドマン風演奏会用小品 第2・3楽章
Kohán Konzertstück á la Feidman 2nd and 3rd Mov.
演奏:1stCl. 岡本 直樹 2ndCl. 金原 璃子 Pf. 野見菜奈美
振付:青柳 美乃里 出演:森脇 彩弓(BC.)
第1部「寝ること」

第2部「食べること」

1. 食べることへのいざない
サン=サーンス ピアノ三重奏曲第1番 へ⻑調 作品18 より 第1楽章
Saint-Saëns Piano Trio F-Dur No.1 Op.18 Allegro vivace
演奏:Vn. 岩井 夏葵 Vc. 小林 ゆずか Pf. 藤木 あやめ
2. The apple
ショパン ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8より 第4楽章
Chopin Piano Trio g-moll Op.8 Finale: Allegretto
演奏:Vn. 岩井 夏葵 Vc. 小林 ゆずか Pf. 藤木 あやめ
振付/出演:松倉 祐希 楢崎 如乃
3. drifter
ラフマニノフ 『14 の歌曲集』より「ヴォーカリーズ」 作品 34-14
Rachmaninov ʻVocaliseʼ aus “14 Romances”, Op.34 No.14
演奏:Vn. 岩井夏葵 Pf. 藤木あやめ
振付:松倉 祐希 出演:松倉 祐希 後藤 俊星
4. 海坊主
ロルフ・ラヴランド「You Raise Me Up」 作詞:ブレンダン・グラハム
Composed by Rolf Lovland Lyrics by Brendan Graham
演奏:1stFl. 村上萌子 2ndFl. 野見菜奈美 1stCl. 岡本直樹
振付:楢崎如乃 出演:青柳美乃里 楢崎如乃 安川えりか


休憩
第3部「存在すること」

Scene 1 胎内記憶
ヘンデル オペラ『リナルド』より 「私を泣かせてください」
Hendel. “lascia ch'io pianga” da “Rinaldo”
何もみえないけど、何もこわいものはない。
包まれているあたたかさと安心感を知らない人はいない。
演奏:1stFl. 村上萌子 2ndFl. 野見菜奈美 Cl. 金原璃子 Vc. 小林ゆずか
出演:青柳美乃里、伊地知彩光、中津文花、長野里音、
楢崎如乃、松倉祐希、安川えりか、森脇彩弓(BC.)
Scene 2 母と子の出会い
他人とのはじめての出会いは、母だった。
出演:青柳 美乃里 楢崎 如乃
Scene 3 社会的身体
カラダとイシキ。私と君たちはイマどこにいるのですか?
出演:青柳美乃里、伊地知彩光、後藤俊星、中津文花、
長野里音、安川えりか、松倉祐希、森脇彩弓(BC.)
Scene 4 のこるものといくもの
残る 遺る 汚る
行く 逝く 生く
意識が今を離れて次の世界へ。
出演:青柳美乃里、伊地知彩光、後藤俊星、中津文花、
長野里音、松倉祐希、安川えりか、
休憩



上のボタンをタップすると新しいページにてアンケートが開始します。
こちらは新型コロナウイルス感染拡大防止への取り組みの一環として行うため、【全ての方に必ず】ご回答いただくようお願い申し上げます。
※アンケート用紙に直接ご記入いただいた方はこちらに回答する必要はございません





Description


第1部 「寝ること」
1. recurring dream
<振付解説>
お昼寝をして夕方に目が覚めたとき、オレンジ色に染まる部屋の中で、ある感覚を何度も繰り返す。夢と現実が両方存在しているような。 私は宇宙にいて目の前の小さな光の玉に触れた。するとそれが一瞬で弾け、時が何万分の1にスローになる。私は体を動かすことができず、目だけで辺りを見回した。そこには誰の姿もなくて、掴めそうなものも何もない。これが死ぬ時に感じる感覚なのだろうか...そして私の横で気持ち良さそうに 寝ている猫が目に入る。順番通りなら、この子は私より先に死ぬ。日常では、当たり前のことをつい忘れてしまうけれど、存在があるものは皆、いつか消えてしまうんだ。 そして思う。「生も死も幸せも、きっと同じ場所にあるんだろうな」だからこの瞬間は1つの個体としての猫をぎゅっと抱きしめていたかった。
<楽曲解説>
♪チャイコフスキー ピアノ三重奏曲 作品50 より 第2楽章 から 主題、第1変奏、第9変奏、第5変奏、第11変奏
Tchaikovsky Piano Trio a-moll Op.50 Ⅱ. Tema Con Variazoni Tema, Var.1, Var.9, Var.5, Var.11
チャイコフスキー(Peter Ilyich Tchaikovsky 1840~1893)はロシアで活躍し、叙情的でメランコリックな旋律と和声、華やかなオーケストレーションなどから、クラシック音楽の中でも人気の高い作曲家です。曲想はメルヘンチックであり、ロマン重厚な表現が見られます。また、チャイコフスキーは同性愛者であったことでも知られています。
この曲は、1881年から1882年にかけて、チャイコフスキーが音楽家として活動を始め、生活が苦しかった彼をいろいろな面で援助してくれた上司であり大親友でもあったニコライ・ルービンシュタインの一周忌に向けて作曲されました。作品に付された献辞にちなんで『偉大な芸術家の思い出に』という副題ないしは通称で知られています。今回演奏する第2楽章は変奏曲を用いる発想や主題の性格はロマンティックというより古典的であり、古典主義者だったルービンシュタインの音楽的趣味を暗示しているとされています。
2.「眠れない夜に」
<振付解説>
眠れない夜に何を考えますか。 明日の予定を考えて心を躍らせたり、子供の頃の楽しかった出来事を思い出したり、好きな人のことを思ったり、悩み事をひたすら考えたり。部屋を暗くして布団に入ってからの思考は、昼間とは少し違う感じがする。いつもより空間 が広くて、むしろ自分の部屋じゃないところにいるみたいな感覚。どうしても眠れないとついには体を起こして、星を眺めてみたりすることも。思考することは私を豊かにしてくれる。眠る直前まで思考は止まらない。そして、引き摺り込まれるように眠りに落ちていく.....
<楽曲解説>
♪ビゼー オペラ『カルメン』より 「第3幕への間奏曲」
Bizit ʻEntrʼacteʼ de “Carmen”
ビゼー(Georges Bizit 1838〜1875)は、19 世紀に活躍したフランスの作曲家です。音楽家の家庭に生まれ、幼い頃か ら音楽の才能を開花し、パリ音楽院でピアノ、オルガン、作曲などを学びました。1857 年にイタリアに留学し、帰国後、 組曲『アルルの女』(1863)で成功を収めました。
『カルメン』は、プロスペル・メリメの小説『カルメン』を元にしたもので、音楽(歌)の間を台詞でつないでいくオペ ラ・コミック様式で書かれている全 4 幕のオペラです。1873 年から 1874 年にかけて作曲され、パリのオペラ・コミッ ク座で初演されました。
真面目な兵士ドン・ホセは許婚がいるにもかかわらず、セビリアの煙草工場で働くジプシーの美女カルメンの誘惑に 負け、ジプシーの密輸団の一員となります。しかしカルメンのホセへの愛は続かず、あっさりと別の男性に乗り換えて しまいます。失恋し嫉妬に狂ったホセが、カルメンの胸を短剣で突き刺してしまったところで幕がおります。
カルメンへの恋情のために上官に背いた兵士ドン・ホセが、軍役を逃れ密輸入者たちの仲間に入るところで『カルメ ン』の第2幕は終結しますが、その場面と、山中にたむろする密輸入者たちを描いた第 3 幕とを結ぶのが今回演奏する 「第3幕への間奏曲」です。生々しい対決の場面と不気味な場面を結合するこの間奏曲は、前後に配された緊張感をほ ぐすかのような美しいメロディーが特徴的です。原曲では、ハープの奏する分散和音の上にフルートによって一抹の寂しさを持つ牧歌的な旋律が奏でられ、その後様々な楽器がその旋律を模倣し、次第に弱く消えて終わります。
3. 「睡魔」
<振付解説>
それは突然やってきて私を知らない世界へ引きずり込む。
その正体は魔物なのか、イタズラ好きな妖精なのか。
4. 「思慕の青」
<振付解説>
A dream will vanish the moment you wake up. 意識と無意識の掛け合いの世界はいつもうすらな感覚や感情や色だけを残して夢の墓場へ消えていく。If you are lucky enough you could relive small bits of a dream and give you this sensation where you feel like you had a hold of the dream but when you open your hand was nothing there.夢が心地良くて 楽しくて目が覚めた瞬間それが現実でなかったことに絶望しその差に悔しさを 覚えやるせない思いになったことが何回あっただろうか。This is a journey of all the sensations and emotions, smells and colors that leaves my consciousness to stay in my unconsciousness, waiting for me to visit again.
<楽曲解説>
♪コハーン ファイドマン風演奏会用小品 より 第1楽章
Kohán Konzertstück á la Feidman 1st Mov.
♪コハーン ファイドマン風演奏会用小品 より 第2、第3楽章
Kohán Konzertstück á la Feidman 2nd and 3rd Mov.
コハーン・イシュトヴァーン(István Kohán)はハンガリー出身のクラリネット・ソリストで、リスト音楽院卒業後の 2013 年 7 月に活動拠点を日本に移しました。現在、東京音楽大学講師として教鞭を執る傍ら、作曲活動も行なっていま す。コンサートでは、自作・編曲のほか、即興演奏も行っており、クラリネットのレパートリーを広げるため、自身の ルーツにちなんだ作品を意欲的に発表しています。
曲名にもあるファイドマンとは、クレズマー音楽を専門とするアルゼンチン生まれのイスラエルのクラリネット奏者、 ギオラ・ファイドマンのことです。クレズマー音楽とは、東欧ユダヤやアシュケナジム(パレスチナ以外の地に移り住ん だユダヤ人のうち、ドイツ語圏や東欧諸国などに定住した人々)の⺠謡をルーツにもつ音楽ジャンルのひとつです。この 曲は、メンデルスゾーンの2本のクラリネットのための演奏会用小品第1番をクレズマー風にパロディー化した作品で す。
※第1部3,4の楽曲解説はまとめて表記しています
第2部「食べること」
1. 「食べることへのいざない」(演奏のみ)
サンサースの多様な感覚と、演奏者の多様な感覚と、観客の多様な感覚と共に...
<楽曲解説>
♪サン=サーンス ピアノ三重奏曲第1番 へ⻑調 作品18 より 第1楽章
Saint-Saëns Piano Trio F-Dur No.1 Op.18 Allegro vivace
サン=サーンス(Charles Camille Saint-Saëns 1835〜1921)は、フランスの作曲家、ピアニスト、オルガニストです。モーツァルトと並び称される神童で、音楽だけでなく、詩、天文学、数学、絵画など様々な分野に興味を持ち、才能を発揮しました。サン=サーンスが活躍した当時のフランスでは新作が冷遇されていた交響曲や室内楽曲、協奏曲なども多く残しています。彼の作品は革新的であるよりは古典的な形式感や節度を重んじていますが、同時に繊細で優雅な表現、 色彩的感覚に優れています。また、旅行好きとしても知られており、訪れた各地で出会った異国風の音楽を多くの作品 で取り入れています。
この曲はサン=サーンスの初期の重要な室内楽曲で、1853 年のピアノ四重奏曲とピアノ五重奏曲イ短調 op.14 という若い頃の 2 つの作品の後に作曲されました。この作品はメンデルスゾーンの様式を多かれ少なかれ手本にしたようですが、それでも、メロディの明快さなど、サン=サーンス独自の魅力に溢れた曲となっています。第 1 楽章のアレグロ・ヴィヴァーチェは、チェロが奏でる短い舞曲風の主題で始まり、その旋律はヴァイオリンとピアノに順番に受け継がれま す。続いて、冒頭の軽快さを保ったまま、しかし第1主題とは対照的な、レガートな第 2 主題へと続きます。作曲者は テーマとなるモチーフに徹底的に取り組み、最初の旋律のリズムが展開部でも多用されています。全体を通して、音楽は生き生きとした楽観的な性格を保っています。
2. The apple
<振付解説>
赤いリンゴの果実は、国や時代によって、愛の象徴、勝利、名声のシンボルだったりしました。
全ては小さな細胞のうごめきから始まる。
<楽曲解説>
♪ショパン ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8より 第4楽章
Chopin Piano Trio g-moll Op.8 Finale: Allegretto
ショパン(Fryderyk Franciszek Chopin 生年未詳〜1849)は、前期ロマン派音楽を代表する作曲家です。当時のヨーロッパではピアニストとしても有名であり、作品のほとんどをピアノ独奏曲が占めていることから、「ピアノの詩人」とも 呼ばれています。
この曲はショパンが 1828 年に作曲した唯一のピアノ三重奏曲であり、ワルシャワ時代の少年期にチェロの名手であったアントニ・ラジヴィウ公に献呈されました。今回演奏する第4楽章の、ピアノ独奏から始まる主題は、ポーランドの主要な⺠族舞踊であるクラコヴィアクを思わせるメロディーとなっています。
3. drifters
<振付解説>
大きくて真っ暗な海流にただ流されて生きている。
<楽曲解説>
♪ラフマニノフ 『14 の歌曲集』より「ヴォーカリーズ」 作品 34-14
Rachmaninov ʻVocaliseʼ aus “14 Romances”, Op.34 No.14
ラフマニノフ(Sergei Vasilʼevich Rachmaninov 1873〜1943)は、ロシア帝国出身の作曲家、ピアニスト、指揮者です。 ロシア革命後はアメリカに移住し、伝説的なピアニストとして比類のない名声を馳せました。作曲技法は保守的ですが、 独自なロシア的哀愁に満ちた音楽は現在でも広く親しまれています。
ヴォーカリーズとは、音楽用語で「一つ以上の母音を用いて歌う歌詞のない発声練習法」のことです。ラフマニノフは、今作品「ヴォーカリーズ」の作曲に先立ち、まずピアノ伴奏付きの歌曲集である『13 の歌曲集』作品 34 を作曲していました。「ヴォーカリーズ」は作品 34 がいったん完成した後その後続作品としてモスクワで作曲され、作品 34 は 「ヴォーカリーズ」が終曲として追加されたことにより『14 の歌曲集』となりました。1916 年にモスクワで行われた初演が成功を収め、その後ラフマニノフ自身によって管弦楽版に編曲されました。
4. 海坊主
<振付解説>
あなたは 私に力をくれる だから 嵐の海を歩くことができるの〜
<楽曲解説>
♪ロルフ・ラヴランド 「You Raise Me Up」 作詞:ブレンダン・グラハム
Composed by Rolf Lovland Lyrics by Brendan Graham “You Raise Me Up”
「YouRaiseMeUp」は、アイルランド/ノルウェーのミュージシャン、シークレット・ガーデン(SecretGarden 活動 期間:1995〜)の楽曲で、2002 年のアルバム『Once in a Red Moon』に収録されています。2003 年にアイルランドの歌 手ダニエル・オドネル(DanielOʼDonnell 活動期間:1980〜)がカバーしてヒットした後、多くのアーティストがカバー しています。日本では、2006 年の冬季トリノオリンピック大会で、フィギュアスケート女子金メダルを獲得した荒川静 香がエキシビションの BGM で採用したことで有名となりました。今回の公演での演奏は、アイルランドの女性グルー プ、ケルティック・ウーマン(Celtic Woman 活動期間:2004〜)によるカバー版をもとに編曲しています。
第3部「存在すること」
Scene 1 胎内記憶
<楽曲解説>
♪ヘンデル オペラ『リナルド』より 「私を泣かせてください」
Hendel. “lascia ch'io pianga” da “Rinaldo”
ヘンデル(Georg Freiderich Händel 1685〜1759)はドイツ出身で、イタリアで成功した後にイギリスで⻑年活躍した、 後期バロック音楽の著名な作曲家の一人です。特にイタリア語のオペラ・セリアや英語のオラトリオの作曲で知られ、 自ら公演事業にも携わっていました。代表作のオラトリオ『メサイア』は、現在でもとても人気の高い作品です。
「私を泣かせてください」(lascia ch'io pianga)は、ヘンデルが 1711 年に作曲したオペラ『リナルド』の第2幕で歌わ れるアリアです。オペラ『リナルド』は、イタリアの詩人トルクァート・タッソが描いた叙情詩『解放されたエルサレ ム』を原作として作られており、物語は 11 世紀後半の第1回十字軍遠征を舞台とした、キリスト教騎士とイスラム教徒 の戦いとエルサレム奪取が描かれています。劇中でエルサレムのイスラーム側の魔法使いの囚われの身になったアルミレーナが、敵軍の王アルガンテに求愛されましたが、愛するリナルドへの貞節を守るため「苛酷な運命に涙を流しまし ょう」と歌うアリアです。
※第3部の振付解説は全てプログラム内に併記しておりますので、こちらでは省略させていただきます。


Performers









足立 花音 (Fl.)
Adachi Kanon
岩井 夏葵 (Vn.)
Iwai Natsuki
岡本 直樹 (Cl.)
Okamoto Naoki
金原 璃子 (Cl.)
Kanehara Riko
小林 ゆずか (Vc.)
Kobayashi Yuzuka
藤木 あやめ (Pf.)
Fujiki Ayame
野見菜奈美(Fl.)
Nomi Na

